「アップルゲート セルロース断熱自然素材セミナー」のご報告
【住宅断熱セミナー】
1月に鹿児島市で工務店や家をつくりたいと考えている一般消費者を対象に住宅断熱についてのセミナーが行われました。
初めに、アップルゲートジャパンの峯村社長が「アップルゲートセルロース断熱を使って意識が変わっていく工務店」と題し講演。
建築業者の6割以上が断熱材への知識がないと指摘した上で、古紙を再利用したセルロース断熱材について説明しました。
アップルゲート社が勧めるセルロース断熱は、住まいに厳しい目を持つアメリカで最高の断熱と認められており、材料は、植物繊維のセルロースをたっぷり含んだ新聞紙などの紙製品を再利用して作られた綿状のもので、専用のウォールスプレーで壁に吹き付けていきます。吹き付けることによって小さな隙間や手の入らない空間も埋めることができ、セルロースが互いに絡み合うため、吹き付け後は自然乾燥で断熱層がしっかりと固定され断熱効果が高まるそうです。
峯村社長は、家を建てるときに、多く使う材料だからこそ断熱材に目を向けて欲しいと話し、工務店で働く人たちはもっと断熱材についての知識を深め、良い断熱材を消費者に広めてほしいと呼びかけました。
次に、セルフエナジーハウス研究会の上野勝代表がエネルギーの自給自足、快適で健康な家づくりのためにはなぜ良い断熱材が必要なのかについて講演しました。
上野代表は、家づくりの際、住宅メーカーは性能よりも価格を重視し、価格競争の結果、性能を無視した家が多いと訴え、原価公開での家づくりCMシステムについても説明。性能に妥協しコストを抑えることを目的とせず、家づくりにかかった経費はすべてお客様に提示し、納得した家づくりを行うことが大事だと話しました。
上野社長がすすめるハイブリットeハウスの住宅とは、
1. 自然エネルギーを利用したエネルギー自給住宅
2. エネルギーロスの少ない高性能で効率のいい住宅
3. 春夏秋冬 快適で心地良い住宅
4. 住む人の健康が増進される住宅
5. 長持ちしてメンテがしやすく愛着の持てる住宅
6. エネルギーの自立とエネルギー消費の削減を基本にCO2ゼロを目指す住宅
7. エネルギーデザインも外観デザインもスマート(賢い)にこなす住宅 です。
ハイブリットeハウスのような理想的な住宅を実現するには、良い断熱材を取り入れることが非常に大切だと言います。断熱材の役割は住宅の温度差をできるだけ小さくすること。それだけではなく、防火性能、防音性能、結露を防止し家を長持ちさせるために役に立ったり、重要な働きを担っているそうです。
「建築業者の中では、価格が安いためビニール袋入りのグラスウール(しかも密度の低い)を使うことが当たり前になっているが、これは信じられないこと。結露やカビの宝庫となり、家の寿命を短くするだけ」と話しました。断熱材にも様々な種類のものがありそれぞれに長所と短所がありますが、上野代表はアップルゲート社の古紙を利用したものや、木質繊維を使ったウッドファイバーを推奨しています。
自然系の断熱材は、断熱性が高いのはもちろん、調湿機能がしっかりしていて結露を防ぎカビの発生も抑えます。その他、密度が高いので防音性も高いと言います。他の断熱材より少し高額ですが、いつまでも快適に長く暮らすことのできる家をつくるためには、予算を考えながら、良い素材を選び提供することも必要だと断熱材の重要性を改めて伝えました。
【主婦ライターkaoriのつぶやき】
今回断熱についてのセミナーをきき、目から鱗でした。家の断熱と言えば、「外壁と内壁の間に何か入っていてあったかいんだろうな」ぐらいのレベルの知識で、断熱材にまで目を向けたこともなければ、いろんな種類があることさえも知りませんでした。それぞれに長所、短所があることも。もちろん家づくりの中で、一番悩むところは予算だと思いますが、予算の中でいかに良いものを使って、長生きする家をつくるかは、自分の知識一つで変わると痛感しました。家を作り上げる一つ一つの素材に目を向け選ぶ権利が私たち消費者にはあると思います。一生に一度の買い物ですから、家をつくる前に勉強して住宅メーカーに任せっきりではなく、自分自身も家づくりに参加したいものです。
2014年04月14日【3】