セルフエナジーハウス研究会 設立趣旨
かつて経験したことの無い大震災と原発事故は、私達の災害・家族・地域・生活、そしてエネルギーに対する意識を根底から変えました。
特にエネルギーに対する考え方は、省エネの必要性や温室効果ガス削減対策には関心はあるものの具体的な行動にはなかなか結び付かず、補助金や税制優遇のような経済効果によって行動しているだけで、本当に意識が高まっているとは言いがたいのが実情でした。
燃料不足による混乱や、原発事故による節電や放射能汚染問題は、いやおうなしに人々の意識を変えていきました。
今後の住宅は、太陽光発電や蓄電池を装備した『エネルギー自立住宅』であると叫ばれ、大手住宅メーカーや住設器機メーカーは、こぞって住宅のトレンドとしてエネルギー自立住宅を市場に導入し始めています。
しかし、太陽光発電や蓄電池を装備しただけでは、真のエネルギー自給住宅とは言えません。
「エネルギーを自ら作り出し、快適さを失わず、健康で暮らせる家」という、本質的なエネルギー自立住宅を造り出すには、化石燃料などの従来型エネルギーとは特性が大きく違う再生可能エネルギーを理解し、さらに、エネルギーを効率的に使うための住宅躯体の性能をどの様に高めるかなどの専門的な知識や技術が不可欠です。
セルフエナジーハウス研究会は、《エネルギーの自給自足で快適に健康に暮す家》というコンセプトを掲げ、これを実現させるための知識や技術を専門家や企業、会員と共に研究し、日本の気候・風土に合わせた、エネルギー自立住宅を開発、啓蒙・普及する事を目的に設立されました。
優れた開発力を持つ中小の開発企業や研究機関と連携し、その技術を集約させて最適な機器・資材を開発する事や、会員である地域の住宅建築会社や工務店、設計事務所にその知識・技術を提供していく事で、エネルギー自立住宅の普及を図ります。
セルフエナジーハウス研究会は、その活動を通して、住宅建築会社や建築士の方々が高性能なエネルギー自立住宅を建築できるようになる事で、地域の住宅建築を担い、結果として日本の住まいと人々の暮らしが、より豊かなものになる事を目指しています。
セルフエナジーハウス研究会
代表 上野 勝
2012年03月01日【1】
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